大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ツ)75号 判決

しかし証人ないし当事者本人の供述内容の実質的証拠価値如何は事実審裁判所において他の資料とも比較検討の上自由な心証によりてこれを決し得べきところであつて、当事者本人と親族関係ある者の証言はかかる関係のない者の証言に対比して常にその信憑力が薄弱であるというような一般経験法則は存しない。のみならず本件においては上告人援用にかかる所論第一審証人山村安夫(第二回)、同李景熙が上告人とは親族関係のない者であるにせよ、同人等の供述内容はいずれも上告人から聞知したことを前提として述べているに過ぎないこと記録上明らかであるところ、原判決は第一、二審における上告人本人の供述の措信できないことを説示した上これを前提とする前記山村及び李両名の各証言も上告人主張の抗弁事実を認める証拠となし難いとして排斥したものであること判文上明白であるから、原判決には経験則に違反して事実を確定したとか、採証の法則に反した違法の廉はない。

(柳川 坂本 中村)

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